魔性の美貌ヘルムート・バーガー

ちょっと、ヘルムートバーガーについて書きたくなっちゃいました。
せっかくのヴィスコンティ祭りなので、ヴィスコンティ中心で!

ヘルムートバーガー出世作といわれるのは、やはり、これですよねー。地獄に落ちた勇者ども。

地獄に堕ちた勇者ども

おすすめ平均
ごめんなんさい。退屈だったわ。
冥土の土産
これは毒です

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でも、私が一番好きなのは、ルードヴィヒです!ヘルムートが、10代のプリンスから、中年のおっさん王様までを見事に演じているのが憎い!
最後のほうでは、本当にみすぼらしいです。すごいなあ。

家族の肖像では、渋さがまたいい感じです。

ヴィスコンティじゃないですが、ヘルムートバーガーというと、
「ドリアングレイ/美しき肖像」や、「雨のエトランゼ」なんかが有名ですが、
私は「スターリンが女たちに何をしたか知っていますか」
という映画が見たいです。
日本未公開のはず。題名もかっこいいですねー。

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ヴィスコンティ映画祭が始まる!! 華やかな魔女たち

なんとなんと~。ヴィスコンティ映画祭がはじまりますよ~。
といっても、私はたいていビデオやら何やらで見てしまったので、スクリーンで見るほど時間に余裕があるわけではないのですが、やっぱり、お勧めしておきたいです。

何がお勧めかというと!個人的にはなかなか手に入りにくいと思っている、オムニバス映画「華やかな魔女たち」のビスコンティ担当プチ映画、「つかれきった魔女」を見ることができるからです!

この、「つかれきった魔女」には、なんとヘルムートバーガーが出演しているのですよね!ヴィスコンティ作品初出演じゃないでしょうか?チョイ役ですが、さすがは、「魔性の美貌」といわれた人だけあって、若いながらもインパクト強いです。

この、華やかな魔女たちという映画は、当時のイタリア映画監督の巨匠達がのきをつらね、すんばらしい作品群が目白押しです。
Luchino Visconti ルキノ・ヴィスコンティ  〔第一話・疲れきった魔女〕
Mauro Bolognini マウロ・ボロニーニ  〔第二話・市民気質〕
Pier Paolo Pasolini ピエル・パオロ・パゾリーニ  〔第三話・月から見た地球〕
Franco Rossi フランコ・ロッシ  〔第四話・シシリア娘〕
Vittorio De Sica ヴィットリオ・デ・シーカ 〔第五話・またもやいつもの通りの夜〕

私はヴィスコンティが好きだったので、偶然8年前のテレ東でビデオ録画したのですが、日本ではどこへ行ってもVIDEOもなく、DVDもなさそうな感じ。私の中では「幻の映画」となっていたのです。

ちなみに、この映画を見て、私はパゾリーニの大ファンになり、ヴィットリオ・デ・シーカも好きになりました。
というか、このオムニバス、全て面白いんです!はずれが無いんです。おなじオムニバスの「ヴォッカチオ'70」より断然面白いんですが・・・。

ボッカチオ’70

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お洒落度五つ星、の第三話

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ベニスに死す 20世紀を代表する監督天才ルキノ・ヴィスコンティ作品

ベニスに死す

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はたして監督の趣味は?
マーラーを聴きたくなる
耽美。

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美しいベニスの風景とともに、美しい少年ダッジオに魅せられてしまった音楽家の運命を淡々とたどります。
貴族であり、貴族的な映画を撮る天才のヴィスコンティの映像美はいつも計り知れません。
私はいつも「貴族」という単語をみると、いずれ滅びるもの、豪奢なのに、物悲しい。華美でさみしい、といった連想をしてしまうのですが、この作品も、見事、そんな感じでした。

また、当時タッジオ役をいとめた「ビョルン・アンドレセン」は映画のおかげでたちまち大スターとなり、来日もすませ、
日本語版LPまでだしたのですが、本人はまったく役者に興味が無く、ミュージシャンになりたかったようで、ミュージシャン活動をしていました。最近はどうなったかしりませんが。
映画ではビスコンティの指導の下、完璧な美少年っプリですが、本来は、やんちゃで、ビートルズが好きな、まったく普通の男の子だったようです。

あらすじ

スランプに陥った作曲家が、スランプ脱却のため休暇をとってベニスにいくが、そこで運命的な出会いをしてしまう。
彼の名は、タッジオ。あまりに自分が求める美の理想の形がそこにあったために、作曲家は彼から目が離せない。
彼は少年を見つめることが、フィールドワークと化してしまう。しかし、作曲家には少年の若さ、美しさとは正反対の、老いと死がじわじわと近づいてくる。

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フェリーニの「道」 何度でもジェルソミーナに会いたくなる

「もし、お前に、神様が価値を与えていなかったとしたら、そんな神様だって、無価値なのさ」
私に、人生を教えてくれた、映画でした。

穢れなき魂の持ち主、知恵遅れのジェルソミーナ。
(フェリーニ監督の愛妻 ジュリエッタ・マシーナの神がかり的な演技)
現実主義で不器用な大道芸人ザンパノ。
哀しいトリックスターのイルマット。
この3人を軸に物語りは進んでいきます。
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道 (フェリーニ)

あらすじ

少ない金額で大道芸人ザンパノに売られてしまった知恵遅れのジェルソミーナ。
家事も芸もなかなかできないけれど、一生懸命役に立とうと努力する。
持ち前の明るさと優しさで、彼女の周りはいつもなんだか楽しそうだ。
しかし、ザンパノはなかなかやさしくしてくれない。
彼女は「私は役に立たない、価値のない人間だ」と落ち込む。
そんな時、綱渡り芸人のイルマットは普段はお調子者なのだが、このときは、とても真摯にジェルソミーナにこう言った。
「神様は、すべてのものに、価値を与えてくださっている、この、石ころにだって価値はあるんだよ。もちろん、お前にだって。」
「もし、お前に、神様が価値を与えていなかったとしたら、そんな神様だって、無価値なのさ」

ジェルソミーナはこの言葉で励まされ、がんばっていくことを決意する。
しかし、事件が起こり、ジェルソミーナは心の均衡を失ってしまう。
そんなジェルソミーナにザンパノが下した決断とは。

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パゾリーニの鳥

パゾリーニ監督の映画は、神話物以外が好きだ。
ブラックなのか、コメディなのか、隠喩なのか、ストレートなのか、とにかく面白くて、難解だ。
ただ、彼の映画には「本物の人間」がでてくるように、いつも、思う。

そして、彼の言葉が好きだ。

「情熱も誠実も信じないし、自分を暴露する人間、告白する人間を信じません」

そんな、左翼なのに、左翼のインテリを嫌う、皮肉屋でゲイのパゾリーニ監督は、自殺してしまった。

今回お勧めしたい映画は、パゾリーニの鳥、もしくは「大きな鳥と小さな鳥」
なにが大きな鳥で、何が小さな鳥なのかは、映画を見てもらえればすぐわかります。

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パゾリーニの鳥 PIER PAOLO PASOLINI
この映画のあらすじ

「ガガーリンとムッソリーニの会話」
で始まるこの映画。話しているのは旅路の父と息子。どこか不条理で曖昧な旅路がもつれて行き、二人は話すカラスと三人で旅をする事になる。カラスは親子の口を割らせようとする。お前達はどこに行こうとしているのか?何をしているのか?どうやって生きているのか?人生についてなんと考えているのか?・・・

だが親子はそんな事は知らないのだ!

そこでカラスは事態の基盤にあるものを説明し、親子を啓発しようと試みる。しかし親子には理解しようと言う気も無い。カラスは執拗にしゃべり続け二人を自分の弁証法的議論に巻き込もうとする。親子は辛抱強く聞き、これっぽっちも反抗しない。尊敬の念すら抱いている。しかし、本当は親子はカラスをはた迷惑な奴だと考えている カラスは、物事を観察し続け、認識し続け、識別し続け ている。
親子は完全にカラスについていけない。

三人は依然として旅の途中にある。不思議な出来事やら、悲喜劇に巻き込まれながら、二人はいつもカラスに イデオロギー的説教を続ける機会を与えてしまう。 しかし、親子は、もはや退屈している事を隠そうとはしない。 彼らは最初はカラスを置き去りにして逃げようとするが、気付かれてしまい、我慢も限界に達する。

そこで、父親は息子に目配せしてこう言う。
「どうせだれかにたべられてしまうんだから・・・」
それに対しての息子。
「なるほど、口は災いの元だね!」

そうして、親子の旅はつづく。

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